杜撰な商標の使い方をしていると本人も偽物に気が付かなくなる

「クロネコマーク」が64年ぶりに変わりました。

 



この2つの「クロネコマーク」

区別できる人はどれくらいいるでしょう。

 

2つを並べているので区別できたとしても、

一つだけでは区別できないかもしれません。

 

下が新しい「クロネコマーク」、

すでに商標出願されています。

 

もし第三者が下のマークを使っても、

商標登録されている今までの「クロネコマーク」と似ている。

 

すでに登録されている「クロネコマーク」と似ているなら、

新たに商標登録する必要はない、

そのように考える人もいます。

 

実際、この程度のロゴマークの変更、

多くの人がやっていることです。

 

今回の新しい「クロネコマーク」の変更、

新しい「クロネコマーク」の商標登録、

これは商標の使い方のお手本です。

 

登録商標と同じ商標を使わず、

書体、色、配置を変えた商標を使う、

このような使い方をしていると、

登録商標だけでなく、

登録商標に似ている商標が流通します。

 

似ている商標、

最初は一つだけだったのが、

次第に増えていきます。

 

最初はそのつもりがなくても、

登録商標を変えて使う、

このことに慣れてしまうと、

バリエーションの商標がたくさんできてしまいます。

 

そのなかに、本当の「ニセモノ」があった場合、

周りの人たちはもちろん、

本人たちも「ニセモノ」に気がつきません。

 

他の部門で使っている商標だろう、

また新しいバリエーションが出たのだろう、

印刷がずれたのだろう、

 

似ている商標に対してとても鈍感になります。

 

本当の「ニセモノ」が出回っても、

本人たちも気が付かない、

そんなことが起こります。

 

商標を使うときは、書体、色、配置、

すべて登録した商標と同じ状態で使う。

書体、色、配置を変えて使わない。

 

これを徹底すれば、

登録した商標と似ている商標、

そんな商標は存在しません。

 

もし存在したとすれば、

それはニセモノ、

すぐに分かります。

 

商標は登録している、

でも使い方が杜撰、

これではいけません。

 

ロゴマークの管理が杜撰、

これもいけません。

 

ロゴマークが電子データで管理されるようになり、

かんたんにコピーが作れるようになりました。

オリジナルのデータにアクセスできる人を制限する、

オリジナルのデータの変更ができないようにロックする、

ロゴマークのデータをいつ誰が何回コピーしたかを記録しておく。

 

ロゴマークのデータを営業秘密と同じレベルで徹底管理しておかないと、

知らないうちにデータのコピーが作られ、

知らないところで使われている、

そんなことではいけません。

 

「クロネコマーク」はヤマトホールディングスのウェブサイトから利用させて頂きました。

 

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